アラサー女の話

朱に交われば赤くなる

ファンレターを書いた話

 

初めてファンレターを書いた。重すぎる恋文かもしれない。字だって下手くそだし、作文コンクールで優勝したこともない。

女王蜂のライブに参戦して、アルバム十二次元を聴けば聴くほど、長年好きだったからか、涙が溢れた。この気持ちだけで焼傷、いや火だるまになりそうだった。

とにかく言葉にしたかったのだ。

 

ファンレターの出し方を調べ、レターセットを買いに行く。

色んな素材や色、モチーフものがあり、自分が伝えたい気持ちと彼らが見てホッとするようなものを探す。

バレンタインデーに好きな人に手作りチョコレートを作ったときみたい。

好きな人たちのことを考えるって、

すごく楽しいことだったんだと思い出した。

 

 

いざ書こうとすると、何を書こうとすればいいか分からなくなった。一般人のファーストテイクはロクでもない。我が推しはとてもかっこよかったのに。

書きたいことを分けて、起承転結を考えた。

 

ファンレターの書き方をネットで調べたときに

「ファンレター 読まない」

「ファンレター 気持ち悪い」

というワードがあったのを思い出す。

危険物が入ってないか、中身を確認されるそうだ。危険物なんて入れる訳ない。

ちゃんとファンレターを読んでくれるか、少しだけ不安になったが、そもそも一方的な思いを手紙にしてるのだ。

 

 

オブラートに包まれたら食べられておしまい。どうにでもなれ。と下書きを始めた。

 

ネットで調べた始まりと結びの文章はすぐに書けた。しかし、書きたい内容が多すぎて全然まとまらない。

あーでもない、こーでもない、と悩む。

産んだ想いを2重線、訂正、かっこで継ぎ足し、表現のダブリがないか、確認し清書した。

 

仕事の書類よりエネルギーを費やしたのは言うまでもない。

清書しながら「この内容も書きたかった。」涙が溢れ、文字が滲まないように中断したり「こっちの方が後に書いた方がよかった。」とゴニョゴニョ悩む。

便箋の枚数には限りがあるので、泣く泣く枚数内に収めた。

 

 

どうにか書き終えて郵便局に行った。

差し出先を見た局員から「来週に手紙つきますけどいいですか?」と聞かれた。きっと業務的に言ったのかもしれないが、手紙にしては少し分厚いことを気遣ってかもしれない。

 

 

普通に投函できた。

 

無事に手紙が届いて

彼らの手元に届いて欲しい。