アラサー女の話

朱に交われば赤くなる

祈りの地・紀伊 高野山

 

高野山を参詣した。

今回も様々な好奇心と偶然が重なり

思い切って訪れることにした。

恐山、今回の高野山

あと1つで

日本三大霊場コンプリートしてしまうね。

 

電車やケーブルカーに乗り向かう。

標高が900メートル近くもある。

移動中に耳がキーンとする。

山の中だからか空気がかなり冷たい。

3月なのに、梅が満開。

私が住む地域だと梅はとっくに枯れてる。

ダウン、ネックウォーマーを着て貼るカイロと普通のカイロをつけた。

ちなみにに高野山には100以上のお寺がある。

せっかくなので、宿坊に泊まった。

 

金剛峯寺

歴史の授業で文字を見たことがある。

鶯張の床が歩くたびにキュッキュ鳴って

昔の建物だと実感する。女王蜂の01のアー写みたいな日本庭園があった。蟠龍庭ね。

 

 

○壇上伽藍○

高野山のシンボル的な存在。

根本大塔の建物の中や柱に

仏像があったり、曼荼羅

仏様の絵があり圧倒された。

空気がかなり重厚。その場にいる人を

釘付けにするような引力と圧がある。

1時間じっくり見たいような場所だった。

 

○奥之院○

弘法大師が入ってる御廟を中心とした霊域。

1250年前に開山され、開山されてから弘法大師が深い祈りを捧げているらしい。

深い祈りを捧げてるから、朝・昼で

僧侶が食事を運んでるそう。

御廟まで2キロメートルほどあるが、

奥之院入口から、明らかに空気が冷たい。

澄んでるといった方がいいかもしれない。

とてつもなく寒い。山の気候の影響なのか、

目には見えないものの影響なのかどちらかは

分からない。

巨大な杉の木がたくさん生えている。

織田信長明智光秀上杉謙信など

教科書で名前を見た武将のお墓やお地蔵さん

企業のお墓、無縁仏もある。

寒い時期だからか、

お地蔵さんが毛糸の赤い帽子を被ってるが印象的だった。雨風でそんなに汚れてるようでもなかった。

大きな杉の木、苔、墓石、お地蔵さんの赤の帽子‥。引き込まれる美しさがある。

 

すぐ隣が道路で車の音が聞こえていたが、

道路と奥之院は別世界のように感じた。

行く価値のある場所だが、

正直なところ、体調が悪い時は

行かない方がいいように感じた。

 

 

○宿坊体験○

護摩

願いを書いた護摩木を火の中に入れた。

お経を僧侶が唱えていたが、全然分からなかった。お願い事叶うといいな。

精進料理

精進料理といえば、葬式の時に食べるイメージが強い。子供の頃に何度も食べたが、唐揚げがないからショボいなーとうんざりした記憶がある。

夕・朝食を食べたが、どれもおいしい。

肉や魚は入ってないが、食べ応えあるし満腹になった。散策で体を動かした後ってのもあり、米が美味しくてお櫃に入った米、全部平らげた。

 

 

勤行

朝6時30分に勤行があるため、

起きて、勤行の場所へ向かう。

勤行場所へ向かう際、

僧侶が「今日は寒いな」と言ってて

寒さを感じる人間なんだなって

当たり前のことを感じた。

 

勤行とはお経を1時間近くあげることだ。

僧侶のモーニングルーティンだね。

お堂に入ると沈香の香り、薄暗いお堂、

蝋燭のゆらゆらとした光

全てが冬の朝に映えていた。

 

足元のストーブの温度を見ると4度。

やっぱり寒いな。

僧侶の方にはストーブは向けられてなかった。

ぜったい寒いやん。私よりレベチで寒いやん。

お経を唱えている間、何と言ってるのか

全然聞き取れず、空気に圧倒されたり、

寒さに震えながら勤行の時間を過ごした。

 

 

今回は無茶苦茶なプランじゃないので

無事に高野山を満喫できた。

 

 

 

誰かのために祈る、弔うってのは

命に限りがある、寒さや暑さも感じる

完璧な存在じゃない人間が超越した存在に

祈ることに意味があるんだろうな。

そして続けることに重みがあるのかもね。

 

毎日6時30分から1時間

寒い日も台風の日も自分が体調が悪い日も

毎日祈りを続けるって凄いことだよ。

100以上あるお寺で開山して1250年ずっと

祈りが続いてると考えると、

とてつもなく重さのあることだね。

 

僧侶は髪型や服装や食事にも制限があるだろうし、何かのためにストイックになれるのはすごいことだ。(‥兼業してる人もいるから一概には言えないが)

 

 

 

今回は友達と一緒に行った。

寝てる時に自分じゃない寝息が聞こえて、

少し安心したし、誰かの寝息を聞くなんてとても久しぶりだった。

宿坊の作りが昔の日本家屋で、冬がとても寒く畳の部屋が広いところがおばあちゃんちに

泊まったことを思い出し、懐かしくなった。

勤行のときに「亡くなった両親や夫を供養したいと思って一緒に祈ったよ」と話してくれて

人生経験が段違いだし、重みが違うなと思った。

 

 

 

俗世と断絶されてても、Wi-Fi繋がる高野山

体調がいいときに訪れるといいかもね。