アラサー女の話

朱に交われば赤くなる

誇り高き、女王蜂

推しのライブに1年ぶりに行った。

チケットをゲットし、年が明け、

ライブの日が近づく。

あと何日寝ればライブ。

仕事はしんどいが、心が浮き足だつ。

常にどのコミュニティでも浮いているので

意味はないだろうが、

心に錨を沈め、平静を装う。

 

推しは私の顔、存在も知らないだろう。

会える日の数日前からパックをして、

湯船に浸かり、ストレッチもする。

前の日もヤクルト100を飲み、寝た。

 

気分も乗ってサルートの下着もつけた。

 

 

好きという気持ちで爆発して

動けなくなりそうなのでここ数日

怖くて彼らの曲は聴けなかった。

 

他のライブに行くであろう人たちも見かけた。心なしかウキウキしてるように見え、

「お互い楽しみましょう。」と心の中で

そっとエールを送った。

 

 

彼らのライブはチャイナドレスを着て

参加するのが昔からの伝統らしく

今回は初めてチャイナドレスを着て参加した。

裏起毛タイツと3月並みの気温で寒くなかった。チャイナドレスのお姉さんと写真を撮った。

 

 

ライブの感想をネタバレしない程度で話すと、

少女のような可愛さと雄くささと

聖女のような清らかさのバイオレンス。

 

ギャップで、火傷しちゃう‥

いや火だるまになった。

 

 

 

なんと今回もライブで

歌ってくれたらいいなと思ってた曲を

歌ってくれた。

曲を聴いた時に曲に関係なく情景を浮かべることが多いが、その曲たちは淡い柔らかい光が似合うだろうと、思ってた。

しかし、彼らのアレンジで、淡いというよりも

想像の何倍も強く、美しく気高かった。

感極まって泣いた。

 

MVも大好きな曲もたくさん披露してくれた。

アゲアゲソングと吐露ソングの差が激しくて、

吐露ソングのときは呆然と立つだけだった。

 

 

 

アヴちゃんはすごかった。

やしちゃんとひばりくんの演奏が

バトルしてるみたいでかっこよくて

ドキドキしてた。

みのりちゃんの演奏は

相変わらず安定感があってほっとする。

サポートメンバーのドラムの方

(名前を調べてもうまく分からなかった)の

ドラムも力強く、女王蜂の世界観そのままで

嬉しかった。

 

 

 

彼らのパフォーマンスが進むにつれ

隣にいたお兄さんもお姉さんの体や

ジュリ扇が踊る。

同志のジュリ扇の羽が飛ぶ姿が

とても美しかった。

彼らのライブに合わせて体や声で

気持ちを表現できる。

その時間が言葉にできないぐらい素敵で

かけがえのない時間だった。

 

 

 

夢のような時間が過ぎた。

一瞬アヴちゃんと目があったし

夢じゃないのか??と疑いたくなったが、

びっしょりと濡れたチャイナドレスと

手に残ったジュリ扇の色素と

右腕の筋肉痛が

夢じゃないと告げているようだった。

 

ぼんやりとした頭を覚ますために

炭酸水をコンビニで買った。

冬なのにごくごくと

500ml飲み干してしまった。

 

 

会場を離れると

ライブに参加したであろう人々が

「女王蜂のライブさ、頭に妖艶の二文字が出てきたんだけど。」

「マジかっこよかったね。」

「やばすぎたね!」と楽しそうに話してる。

何度かライブに参加してる人も、

そうじゃなさそうな人も。

 

ライブの観客を見渡すと

ライブのためにオシャレをした人もいれば

少し年を召したマダムやキッズもちらほらいた。門戸の広いアニメ映画やアニメの

タイアップの影響かもしれない。

 

何かにハマる「推し活」や

ライトに好きになってライブに行くのは

年齢なんて関係ないと思わせてくれた。

そう気づかせてくれた

我が推し「女王蜂」は本当に誇りだ。