女王蜂のライブが
自分の心とハマりすぎて
とても楽しくて考えさせられたので感想。
今回のライブで1番気付かされたことは
女王蜂という、表現者たちを
自分が思ってる以上に好きだということだった。
私が女王蜂を知ったきっかけだが、
東京喰種:reというアニメのEDだ。
この漫画を集めてたので、
興味本位でアニメを見て、
ぼんやりとエンディングを眺めてたら、
曲に引き込まれた。
当時仕事の適性がないが、生きるために仕事を続けていいのか、仕事でミスして他人の人生を狂わせないか、職場に悩みを話せる人がいない、と悩んでいた私に
「かっこつけていくしかないじゃん、
そのまま、このまま降り注ぐ光」
「損をしたりちょっと辛いそんな日もあるけど
茨の道で花が咲くなら絶対見逃せない」
という歌詞と彼らのMVが刺さった。
いつの間にかアニメよりも
彼らの過去の楽曲のMVを漁っていた。
売春という曲は
初めて聴いたとき涙が止まらなかった。
売春はおろか、家族以外にお尻のホクロを見られたことのない女だが、自分のことを歌にされてるようだった。
ネット記事で売春についてアヴちゃんが
「私には青春がなかったから」というようなことを言ってて妙に納得した。
学校の裏掲示板に容姿をバカにすることを書き込まれたり、話しかけただけなのに笑われたり、腫れ物のように扱われた。過去のことだが、正直同世代の異性はどこかで不信感を持っている。
そんな同世代に心を開けず、歳の離れた酷いことを言わない異性に心を開くのは考えなくても分かることだった。
他の女王蜂の曲も経験したことない世界でも
曲を聴き曲の世界を追体験し、
自分の経験と重ね合わせる。自分と見た目や性格も違えど、感情・寂しさを感じるのは誰でも同じで、命を削って生み出してるんじゃないかと思う強い表現、人間味が溢れていて好きだ。
歌詞やメロディもどうにでも解釈ができる。
感情の波が揺れ動くときに聴くと
ノイズがなく曲の世界が想像でき、
より思い入れが深くなる。
刀剣鑑賞や御朱印集めにハマっていたときに聴いた「スリラ」、
かつて仲のよかった友達と離れ離れになったときに聴いた「空中戦」、
婚活がうまくいかず不貞腐れてたときに聴いてた「しゅらしゅしゅしゅ」、
春の優しい木漏れ日のような「夜天」、
亡くなったおばあちゃんがお盆に作ってくれたフルーツゼリーを食べて嬉しくなった気持ちを思い出させる「Serenade」、
電気を消さずに寝てしまい、午前2時に起きたうっかり感を感じる「もう一度欲しがって」、
男女の熱量の差が好きすぎる「傾城大黒舞」、
‥‥他にもたくさんあるが、
日常や些細な感情に女王蜂の曲が食い込んでいた。曲を聴いた年月がそうさせてるのかもしれない。
ライブ円盤でも分かるが、ライブアレンジが収録曲と異なることもある。
また、同じ曲でもツアーによって歌い方や
気持ちの込め方や曲の解釈が違う気もする。
優美だと思った曲が
実はとんでもなく強かったり、
強いと思ってた曲が、
脆さもあるのを感じたり‥
それらを聴いて噛み締めるたびに、
「ああ、こんな解釈もあるのね。」と
新たに世界を楽しめる。楽曲のはずなのに、世界が恐ろしく濃厚で、曲というより短編小説を読んでる気持ちになる。
彼らも変化するし、私もいろんな出来事や人々に巻き込まれて変化していく。
好きっていうのは自分の口から出す「好き」と出来事から気付かされる「好き」では後者が濃度と熱度が違うのだと気付かされた。ライブの次の日の朝、訳もなく涙が出た。早く十二次元届け!